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「ごめんなさい」のインフレ

071122.jpgここ最近、テレビや新聞を見ると、常に誰かが頭を下げているように見える。それは政治家だったり、芸能人だったり、企業経営社だったりと様々である。記者会見で「申し訳ございませんでした」と頭を下げる様子を見ると、「謝罪」はこの国の一つの「礼儀」であり「作法」であり「文化」であり「けじめ」なのだなと思う。

しかしながら、最近は少々「謝罪」が安売りされているような気がしないでもない。例えば、子どもが学校管轄外で起こした事件に対して校長が頭を下げるのは、本来ならば筋が通らない話なのだが、それでも「ご迷惑をおかけしました」と頭を下げる学校管理職は少なからずいる。「謝罪」を求めようとする世間の冷たい空気が、いつしか人々に「とりあえず謝っておこう」という姿勢を生み出しているのかもしれない。

…なんて書きつつ、わが身を振り返ってみると、四六時中「すみません」「申し訳ありません」を繰り返しているような…。その裏側にも、やはり「とりあえず謝っておこう」という安易な姿勢があるのだろうか。「謝罪」は本当に悪いことをした時に言うべき言葉。あまりにインフレが進み、その価値も無くなってしまっては本末転倒であろう。

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