円熟

060323.jpgここ最近、キリンの発泡酒「円熟」にハマっている。終電で自宅に帰った後、近所のコンビニでこれとつまみを買い、テレビを見ながら一杯やる…というのが、私の日課になっている。以前は、どのビールを買おうかと陳列する棚を前に悩むことが多かったのだが、ここ1ヵ月くらいは迷うことなくこの「円熟」をカゴに入れているような気がする。

でも、理由はよくわからない。私は大の酒好きだが、ビールの味が嗅ぎ分けられるほど、舌は肥えていない。この「円熟」に関しても、他のビールや発泡酒と一緒に出されたら、おそらく言い当てることはできないだろう。でも、なぜかこのビールを買ってきて飲むと「美味い」と感じる。不思議なものである。

色々と考えてみたのだが、多分このデザインに惹かれているのだと思う。黄金の麦畑を思わせるような色味に、キリンのライオンマークと「円熟」の文字。どこかしら、熟した良質な麦芽を用いて、熟練した技師が精製する。そんなイメージや先入観が、飲む人間の味覚に微妙な影響を及ぼしているに違いない。

そう考えると、デザインが及ぼす力の偉大さを感じてしまう。おそらく、本や雑誌も表紙や本文のデザイン一つで、読む側の心構えは大きく異なってくるのだろう。

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