「見せかけの値段」と「本当の値段」

060201.jpg今日の新聞に、キャノンがリサイクルしたカートリッジを販売する会社を訴えた控訴審で、逆転勝訴を勝ち取った記事が掲載されていた。すなわち、「リサイクルしたカードリッジを新品として売ってはダメ!」ということである。年々伸びているリサイクル品のシェアを脅威と感じているキャノンにとって、今回の判決はひとまず胸を撫で下ろしたに違いない。

普通に考えれば、リサイクル品の販売は環境不可の低減につながるわけで、好ましいことに違いない。だが、リサイクル品はキャノン製品の大部分を再利用していることを考えれば、「特許権の侵害」と取られても、現行の法の下ではやむを得ないとも取れる。

印象に残ったのは、敗訴となった「リサイクル・アシスト」の代表の人の言葉である。「キャノンは、プリンターを安く売って高額なカードリッジで儲けている。これは正当な競争とは言えない。」

なるほど、考えてみたら最近のプリンターは、異常とも思えるくらいに安い。1万円前後のものでも、十分に満足のゆく性能を持つ。こんな価格で売って、メーカーや小売店は儲かるのだろうかと考えてしまう。

一方、トナーカードリッジについては、「高い」という印象が拭えない。私の自宅のFAXは、インク交換で1200円前後、カードリッジ本体交換をすると3000円以上かかる。ファックス本体は、1万4000万円ほどだったと記憶しているので、割高感は否めない。

考えてみたら、こうした営業手法は、多くの企業が行っている常套手段とも言える。1円で売られている携帯電話然り、安価な入場料を設定しているテーマパーク然り、最初に安い価格で購入させてその後の消費で回収するというものだ。私が制作を手がけている加除式書籍もその類に属するのかもしれない。

もちろん、こうした営業手法を否定することはできない。大切なのは、私たちがその商品につけられた「見せかけの値段」ではなく、「本当の値段」を見抜くことであろう。

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comments

プリンタのインクカートリッジビジネスは結構有名な話ですよね。使う頻度に合わせて金額が設定されるともいえます。これはある意味大変理にかなっているビジネス手法だと言えます。ただ一般の人はどう思っているんでしょう。あとやはりリサイクル品にも質の善し悪しがあって、怖くて手を出せないという点もあります。結局購入者の責任ということでしょうか。

kageyamaさん、コメントありがとうございます。今回の判決は高裁判決なので、恐らく最高裁まで行くものと考えられます。どうなるんでしょうかね。個人的には、自己責任でもいいから安い物を買わせてくれ!という気持ちです。(笑)

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