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日曜日は自宅で仕事。何とかめどが立ったので、久々にレンタルビデオ店でビデオを借りてきてみることにした。最初、『ミュンヘン』を借りてこようと思ったのだが、残念ながら全部レンタル中。やむなく他の映画をあたってみたものの、観たいと思っていた作品は、いずれもレンタル中であった。それにしても『力道山』まで全部貸し出されているとは、このビデオ屋、大きいわりに品薄なんじゃないの?と毒づいてみたくなってしまう。
仕方なく借りてきたのが、『博士の愛した数式』。記憶能力に障害を持つ数学博士(寺尾聡)と、家政婦(深津絵里)の親子との触れ合いを描いた作品である。ところどころに「完全数」や「友愛数」などの数字や数式を用いて、人生の道理や真実を描いているのが実に斬新で、面白かった。スローテンポなストーリーの中に、数学という小難しい話を自然に溶け込ませている点も、見事だと思う。
私は高校時代、大の数学嫌いであった。「方程式なんか学んでも、社会で何も役立たないじゃないか」というのがその論拠である。でも、「数学」という学問が、あらゆる公式や論理を用いて、ゴールのない結論を追い求めようとするものであれば、それほど人間的で、健気で、愛すべき学問はないんじゃないかと、今になって思う。その世界観は、どこか論理という公式で人の感性に訴えかけようとする文章の世界とも相通ずる。