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高等学校の必修漏れが全国で41都道府県、計404校に上っているという。全国の高校の数が、国公私立あわせて5,385校だから、大よそ1割近くの学校が、必要な授業をしていなかった計算になる。このまま調査が進むと、ひょっとしたら2~3割の学校が、該当してしまうのかもしれない。恐らく、すでに卒業した生徒の中にも、必修単位を消化しないまま卒業証書が交付され、大学へと進学している者がいるにちがいない。
生徒たちは、学習指導要領に記載されている必要履修時数のことを知らない。学校側が作った時間割に沿って、粛々と授業を受けていくだけの話である。その意味で彼ら彼女らに何ら罪はない。だが、その責任が学校や教育委員会だけにあるのかと言えば、そうとも思わない。問題は、社会全体が「受験」という魔物に縛られ、多少のルール違反を犯してでも学歴を追い求めている風潮そのものである。都市部では、私立中学受験のために、6年生の3学期は学校を休んで塾に通う小学生さえいる。
今回の一件では、教育委員会の監督不行き届きを糾弾する声が上がっている。その流れは、教育委員会制度の見直しを進めている教育再生会議の論議に合流しつつある。だが、これは問題のすり替え以外の何者でもない。世間の声を都合よく利用して、教育改革を乱暴に進めることだけは、許してはならない。