2007年02月06日

070204.jpg先日、ある仕事仲間の方に薦められ、NHKの番組「クローズアップ現代」の録画ビデオを見た。番組の内容は「今の若者の漢字能力」について。現代人の多くが、携帯やパソコンに頼りすぎるために、ごく簡単な漢字も書けなくなっていることが、ドキュメンタリー的に紹介されていた。私自身も、簡単な漢字が浮かんでこないことが稀にあるので偉そうなことは言えないが、あまりの酷さに少々驚いてしまった。

番組の中で、ある工場で働く青年が「溶液の色に“差異”が生じた場合は、すぐに上司に報告しなさい」という張り紙の「差異」が読めず、溶液の変色を放置して工場に数百万円の損害を与えた例が紹介されていた。百歩譲って「差異」が読めなかったのはまだ分かる。だが、たとえ熟語として読めなくても「差」と「異」の文字が醸し出す雰囲気や前後の文脈から、何かしらの危機感を覚えなかったのだろうか。

日本語能力とは、漢字を単に「読める」ことではない。たとえ分からない単語があっても、前後の文脈を読み取ることで、それとなく意味を理解できるケースは多い。真の日本語力とは、複雑な漢字や熟語を頭の中に詰め込むことではなく、前後の文脈(Context)を読み解く力だと私は思っている。