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ぎっくり腰をやってしまった夜、まともに歩ける状態ではないことから、タクシーで帰宅することにした。…が、タクシー乗り場に行くまでが問題である。事務所のあるマンションの部屋から、タクシー乗り場までの距離は、おおよそ300メートルくらい。普段なら、3分もかからない距離なのだが、手負いのわが身にとっては、とてつもなく遠い距離に思えてくる。
とは言え、帰らないわけにはいかないので、事務所を出てタクシー乗り場へと向かった。一歩また一歩と歩くたびに、腰に激痛が走る。立ち止まっては歩き、歩いては立ち止まりながら、普段は使わないエレベーターに乗ってエントランスへ。出口にある階段が、なんとも恨めしい。ようやく外に出て歩道を歩き始める。歩く速度は、時速1キロくらいであろうか。杖をついたお年寄りにも抜かれてしまう始末である。
何とかタクシー乗り場についたものの、乗り込むまでが一苦労。ドアにしがみつきながら、「ぎゃー!」とか「いてぇ!」とか言いながら、ようやくシートに辿り着くことができた。それにしても、普段はまったく気にならない坂道や段差が、こんなに身体に堪えるものとは…。バリアフリーの大切さを、身を持って体感してしまった。