2006年07月04日

060704.jpg中田英が現役引退を発表した。まだ29歳という若さでの突然の引退表明。格別彼のファンというわけではない私も、少なからずショックを受けている。

思えば、ペルージャで司令塔として活躍していた頃の彼が、サッカー人生においては最も輝いていた時期だったように思う。だが、デフェンシヴなセリエAという戦場は、必ずしも彼本来の実力を発揮する上では適所とは言えなかった。ローマ移籍以降は、その輝きを十分に放つことはできず、ロングボールを主体に組み立てるプレミアでもそれは同様であった。もう一度、“トップ下”で相手チームを切り崩し、真の“王様”として輝く彼の姿を見たかった…そう思っているのは、私だけではないだろう。

彼のホームページに綴られた文章を読んだが、強く心が打たれ、寂しさと空しさ、そして悲しみが一気にこみ上げ、我知らず涙してしまった。文章の中ほどに、こんな一文がある。

「時には、自分には何でも出来ると錯覚するほどの賞賛を浴び、時には、自分の存在価値を全て否定させられるような批判に苛まれる。」

彼に「賞賛」を与え、その存在を「否定」したのは、私たちファンに他ならない。きっと彼は、サッカー選手という職業に疲れ果ててしまったんだろう。今は「お疲れさま」と心から声をかけたい。