三越の包装紙

お中元の季節です。事務所の応接スペースに、東京の老舗デパートである三越の包装紙があった。実家だったか街中だったか、遠くからみて「あ、三越だ」ということは何度かあったが、まじまじと広げて観察したことはなかった。よくみると、「なんだこれ?」というようなふしぎなかたちの、赤というか濃いピンクのような色(プロの”色使い”は、例えばこういう印刷物を見ると、すぐCMYKの数値がでてくるとか聞いたことがありますが…程遠いかも)がふよふよしている。無意識に、応接の白いテーブルの上に広げて眺めてしまった次第である。

この包装紙は、私が片付けなかったばっかりに、同じ社員の澤田が佐藤社長に怒られて片付けさせられてしまう事態(ほとんど、うそです)に発展する。しかし、私におもしろいと思わせた真の犯人、つまり模様の作者は何者なのか。MITSUKOSHIのサイトによると、デザインしたのは猪熊弦一郎というかなり偉大?な画伯(恥ずかしながら知りませんでしたが)であり、その彼に仕事を発注し、「mitsukoshi」とペンで書いたようなロゴを入れたのは、当時三越宣伝部に勤めていた『アンパンマン』のやなせたかしであった。ちなみに、このふしぎないろとかたちは、”海岸で波にあらわれる石”の象徴らしい。(なるほど。自然の解像度はありえないほど恐ろしく高いですから…)

そういうわけで、納得したところで事件は解決。