HPリニューアルと「Creator's room」について

 延び延びになっておりましたが、有限会社コンテクストのホームページを全面的にリニューアルしました。当初は、10月上旬の予定ということで進めておりましたが、自社サーバー内に簡易に更新できるブログを設置するという、非常に高度な試みに挑んだこともあり、公開が大幅に遅れてしまいました。何度か覗いてくださった方々、誠に失礼いたしました。
 旧ホームページには、「会社概要」「業務内容(過去の業務実績)」「コラム」「リンク」という4つのコンテンツしかありませんでしたが、リニューアル後は、「リンク」を充実させる形で、新たに「Creator's room」と「取引先の紹介」を設置いたしました。
 「Creator's room」は、弊社がお世話になっているライターやデザイナー、イラストレーター、映像ディレクター等の方々を紹介するコーナーです(12月上旬公開予定)。ご存知の通り、弊社は私とアシスタントがいるだけの2名体制です。にも関わらず、年間の売上は4000万円ほどに上ります。これだけ小さな会社が、この規模の売上を誇っているのは、外部スタッフの方々に仕事を発注させていただいているからに他なりません。言い換えれば、弊社は外部スタッフによって支えられていると言ってもよいでしょう。
 今回、「Creator's room」では、こうした方々を紹介させていただき、「必要とあれば、弊社を介さず直接連絡を取ってくださっても構わない」と書きました。出版社とクリエイターの中間に位置する編プロとしては、少々自虐的な行為かもしれません。でも、私は以前から「編プロが不要な仕事は、出版社とクリエイターが直接やり取りすべき」を繰り返し述べてきました。
 例えば、単純な執筆業務などを「出版社→編プロ→ライター」という流れで進めると、記事の趣旨が正確に伝わらなくなったりします。編プロという中間ステップを挟むことで、「伝言ゲーム」と同じ現象が起こるからです。実際、この「伝言ゲーム」が仇となり、ライターが何度も書き直しを食らうケースが少なくありません。同じことは、デザイナーにも言えるでしょう。にもかかわらず、編プロの中には、がっぽりと中間でお金を搾取する所が少なくありません。そんな理不尽なことを許さないためにも、編プロが不要な仕事は、出版社とライターが直接仕事をすべきだと思っています。物流業界は合理化が進み、デルコンピュータのようにメーカーと顧客がダイレクトに商品取引をするケースも出ていますが、出版業界も同様だと私は考えます。
 「それじゃあ、編プロなんかいらないんじゃない?」との声もあがりそうですが、私はそうは思いません。編プロに求められるのは企画力です。すなわち、仕事を右から左に流すだけでなく、そこに何らかの付加価値をつけることができて、初めてクライアントとクリエイターの間に入る意義があるのです。
 手前味噌ですが、弊社が請け負う仕事の多くは、弊社の企画によって成り立っています。本づくりで言えば、「出版社とライターが直接するだけではできない仕事」だと思っています。そう思っているからこそ、今回「Creator's room」というコンテンツを設け、クライアントの方々に情報をオープンにしました。要は、編プロがすべき仕事に特化しようというわけです。
 とは言え、一方では「出版社ではなく、コンテクストと仕事をしたい」と言ってくださるクリエイターの方もいます。本当に有り難い限りなので、その点は今後考えていかねばならない課題だと思っています。

 また、誠にお恥ずかしいコンテンツではありますが、「社長ブログ」なるものもスタートしました。親しい人から、「この規模の会社なのに"社長"ブログか!」と揶揄されましたが、あまり良い名前が浮かばず、ベタなタイトルになってしまいました。インターネットの掲示板やチャットが大嫌いな私は、当初「コメント」を受け付けないことにしていたのですが、「それじゃあブログの意味が無い」とお咎めを受け、受け付けることにしました。書き込むことは、毎日の出来事など、本当にたわいの無い話ばかりになりそうなので、コメントのしようはないと思いますが、よろしければたまに覗いてみて「下らないうんちくを語っとるなぁ…」と、苦笑いでもしてください。
 では、今後とも有限会社コンテクストをよろしくお願いします。
〔2005.11.23 弊社代表・佐藤明彦〕